
ふと思い出して、怖かった出来事についてお話しさせてください。ノンフ…
ふと思い出して、怖かった出来事についてお話しさせてください。
ノンフィクションですが物語調なので、お時間ある人良かったらどうぞ🙃
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2年前、まだ私が独身だった頃の話です。
私はオートロックの単身用マンションに住んでいました。
オートロックの仕組みは、ごく一般的な、鍵を解除すると自動ドアが両側に開くタイプのものでした。
でも、このタイプのものって難点があって、解除した人間の後ろにぴったりくっついて入ると、住民以外でもオートロックが突破できてしまうんですよね。
いわゆる共連れです。
まあ、共連れも大抵の場合が住民同士ですし、自動ドアが開いているのに変に距離を置いて入るのもおかしいと思って、私自身そこまで気にしていませんでした。
ある日、私は仕事を終えるのが少し遅くなり、帰宅が20時頃になってしまいました。
早く家に帰って休もうと思い、足早にオートロックを解除してエントランスに入りました。
ふと背後の気配に目をやると、見知らぬ男性が共連れで一緒に入ってきたことに気づきました。
まあ住民の一人だろうと思い、エレベーターに入って3階を押したのですが、
私の後ろからそそくさと入ってきた男性はどこの階のボタンも押しませんでした。
また、男性がエレベーターに入る時、妙にぎょろりとした瞳と目が合ってなんとなく気味の悪さを感じました。
あれ?こんな人、同じ階に住んでいたっけな?
とまじまじと観察すると、こんな言い方は失礼かもしれませんが、築浅でそこそこ家賃も高い小綺麗なこのマンションにはそぐわない風貌でした。
浅黒い肌、手入れのされていない髪、薄汚れた作業着のような服。
なんだかおかしいと思いながらも、すぐ3階に到着しました。
エレベーターの先は一本道の廊下です。
先に降りた男性の後ろを、それとなく距離を取りつつ歩きました。
なんせ長い廊下の奥側に私の部屋があるので、早く手前の部屋に入ってくれないかな〜とか思いながら。
歩くこと、一歩・二歩・三歩……。
歩いていた男性の動きがぴたりと止まりました。
男性は近くの部屋に入るでもなく、ただ歩みを止めたままでした。
ヤバい。
本能的に危険を察知して、私は後ずさりすると、エレベーター近くにあった螺旋階段を駆け下りました。
幸いそのマンションから少し走ると人通りの多い道に出るので、私は近くにあるコンビニに駆け込みました。
怖いからなのか、走ったからなのか、心臓がばくばくして、冷静になるのに少し時間がかかったことは覚えています。
しかし、帰らないわけにもいかないので、恐る恐るマンションに戻り、3階の方を見上げるとそこには誰もいませんでした。
結局、あの男性は住民だったのか、それとも変質者なのか分からずじまいです。
その出来事から私は過剰なまでにオートロックを解除する時は共連れを警戒するようになりました。
本来これぐらいの心構えである方が女性としては普通なのかもしれませんが。
たまに、ぴたりと止まったあの男性を追い越して自分の部屋へ入ろうとしていたらどうなっていたのか考えることがあります。
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あなたはこの男性がどういう目的でこんな行動をとったんだと思いますか?
- はじめてのママリ🔰(生後2ヶ月)
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