第3話。 ちなっちゃんも居なくなり、母親…
第3話。 ちなっちゃんも居なくなり、母親も男を作った。ギャンブルもスピードを上げて行った。兄は中学生に入り非行に走った。ある日兄がいつものように帰って来たのでみーちゃんは「おかえり!」と言って抱き付こうとした瞬間、兄から蹴り飛ばされた。兄は人格が変わったような口調でみーちゃんにこう言った。「お前今日から俺の奴隷ね。ばばぁがおらんのやけお前が朝早く起きて家事洗濯物しろよ。それと毎日お前をストレス解消の的にする。」そう言うと、兄はみーちゃんを1時間近く殴り蹴りを繰り返した。その日の夜には熱湯を太ももにかけた。みーちゃんはあまりの体の痛さと暑さに、悶絶した。兄は笑いながら自分の部屋に入った。みーちゃんは、これが毎日続くの?とりあえず明日朝5時に起きて全てやろう。と決めた。腹部の痛みと火傷の痛みは一週間続いた。一週間すぎた時、母親が帰って来た。青たんが顔にあるみーちゃんを見て母親は「どうしたんや?誰にやられたん?」みーちゃん「お、お、お兄ちゃん」母親は紙袋の尾が切れ、兄と殴り合いになった。すると兄が叫んだ。「男作って妊娠して降ろして男の家に入り浸ってギャンブル三昧しよるのは誰じゃ!お前が自由なら俺も自由にさせろ!」みーちゃんは悲しみを通り過ぎた感情になった。確かに母親は1カ月に数日しか帰って来ない。お金だけ置いて帰って来ない。みーちゃんは、まだお金があるだけいいんだよ。と思っていると、母親がタクシーを呼びみーちゃんを病院に連れて行った。病院の先生から「内臓破裂と、重度の火傷」と言われて母親は早く治して下さい!と言ってた。けどみーちゃんは強くなりすぎていた。先生にみーちゃんこう言った。「内臓破裂だろうが何だろうがみーちゃんにはしなきゃいけない事がありますから、入院もしませんし帰らせて下さい」母親は「あんたバカね?」とみーちゃんに言ったからみーちゃんは「バカなんだろうね。」と言って家に帰った。“小学校2年生の女の子の体”なんて事は頭になかった。ただただ、強くなる事にした。強く強く、耐える耐える、我慢我慢。次の日からも兄からの暴力は激しさを増したがみーちゃんはひたすら殴られた。そんなある日兄から「家の横の公園に夜行くぞ。」と言われてみーちゃんも行った。兄から「タバコ吸え」と言われてみーちゃんは吸った。けどタバコなんて初めてだから吸い方すらわからなかったが、兄と兄の友達から、1時間練習のためにと、3箱吸わされた。みーちゃんは嫌で嫌でたまらなかった。だけど、殴られるより、まし。と思って泣きながらタバコの吸い方を練習した。本当に奴隷だ。それからもまた母親は行方不明だし、兄の暴力と、家事をみーちゃんは頑張って受け入れた。痛くて泣いた。その時包丁で首を切られていた。みーちゃんは兄にこう言った。「殺すなら早く殺してよ。みーちゃんは人間だよ。ロボットじゃない。」すると兄は嵐が去ったように自分の部屋に入った。みーちゃんは泣きながら、唖然としながら、みーちゃんは何故こんな目に合うの?こんな顔じゃ学校にも行けないや。とつぶやいた後、目覚まし時計をカチっと設定し、母親の服を抱き締め母親の匂いを匂いながら、寂しいよ。痛いよ。きついよ。と声を押し殺して泣いた。それからも毎日学校に行ってもみーちゃんは勉強なんて頭に入らなかった。今日はどうやって殴られるのかな?変な薬物覚えさせられるのかな?恐怖で先生の授業なんか聞こえなかった。
- スピード(9歳)
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